トップページ > 庭木・植木のお手入れ・お庭づくりのアドバイス
9月 三大香木の金木犀(キンモクセイ)の植樹・剪定・手入れ
金木犀の香りがすると秋を感じますね。オレンジ色の花が咲き誇ります。
金木犀(キンモクセイ)の花
開花時期
金木犀(キンモクセイ)の開花は、一般的には9月中旬〜10月下旬とされています。
ところが・・・、近年の9月といえばまだ汗ばむ陽気で気温も高めです。金木犀(キンモクセイ)の開花時期が遅れる傾向も各地で見られます。
キンモクセイが二度咲き・・・!?
金木犀(キンモクセイ)が二度咲きする現象が全国的に相次ぎ、もう珍しいことでもなくなりました。
9月に咲いて一度は散るのですが、10月にあれっ?また咲いた!?というお話をよくお聞きします。
キンモクセイの花が散ったからといっても剪定するのは少し待ってみます。もしかしたら晩秋までにもう一度咲くかもしれませんね。(※二度咲きは地域と気候によります)
金木犀(キンモクセイ)の花の付き方
金木犀(キンモクセイ)は、一株に大量の花が咲きます!
花の付き方
春(3月)以降に萌芽(ほうが)した枝に花を付け、 7月下旬~8月上旬に花芽が作られ、 秋になると枝に密生させて咲きます。
金木犀(キンモクセイ)の花は一気に咲いてしまい、花の付け根まで見る機会も少ないと思いますが、よーく見ると、小枝から細い茎が出て、ひとつずつ花が付いています。
キンモクセイの花のカタチ
金木犀(キンモクセイ)のつぼみが開き始めるとワっと咲いてパっと消えてしまうのが金木犀です(笑)。
花のカタチ
金木犀(キンモクセイ)の花の形状は「4深裂」(しんれつ)といって、4枚の花びらに見えている十字に裂けたカタチは繋がっています。(花びらが分かれていません)。
キンモクセイの花の散り方
ひとつの花が咲いている期間は短いです。金木犀の香りが漂うのは、5日から長くても一週間余りです。
散る時は花姿のまま落ちます。
花が散ると一面がオレンジ色に染まります。
その美しい景観も楽しめます。
キンモクセイは縁起樹・金婚式の祝い樹
金木犀(キンモクセイ)の名前に「お金」の字がついていることから、植えるなら庭の西側に黄色を持っていくと金運上昇!と古くから親しまれています。風水的にも 縁起のいい庭木として親しまれています。
また、結婚50周年の「金婚式」の祝い樹(花木)として植えられる(贈られる)方もおられます。
金木犀(キンモクセイ)の植樹・植え付け
金木犀(キンモクセイ)は、神社や寺院、学校や公共施設・公園樹にも使われています。また、結婚式場やセレモニー会館等の植栽では、思い出を香りとともに感じるなど、記念樹としてもキンモクセイが選ばれることも多いです。
近年は、マンションや集合住宅の緑地、ビルの玄関横、一般家庭の庭にも植えられています。香りがよく、季節を感じることができる花木です。
金木犀(キンモクセイ)の植栽・剪定
・育て方
金木犀(キンモクセイ)は、日光を好みます。大きくなる木ですので地植え(庭植え)がおすすめです。
植え付けた後、根付いてしまえば、自然雨で十分育ちます。
植えつけて2~3年は花付きが少な目ですが、4、5年もすれば毎年秋になるとオレンジ色の花が咲きます。
・キンモクセイの枝は多方向に分かれて伸びます。
金木犀(キンモクセイ)が成長して、放置していると枝数が増えていきます。 "うっそう" と枝が茂ってしまい・・・、どれがどの枝なのか・・・分からない程、密になります…。
樹形も乱れ、手がつけられなくなりますので、成長したキンモクセイは、毎年(花後)剪定して樹形を整えます。
金木犀(キンモクセイ)の花後
キンモクセイの密生した枝を間引き、風通しをよくしておくと害虫の発生を抑えられます。
剪定時期
金木犀(キンモクセイ)の剪定は、花が終わったあと(11月頃~)が一番良い頃です。
飛び出した枝や内部の枯枝、弱枝を切るようにして樹形を整えます。
今年花が咲いた枝は、次の年は咲きません。
小ぶりに仕立てる剪定もこの時期に行います。
冬が過ぎ、新芽が出る前(2~3月頃)に樹形を整えます。
春から夏にかけては、花芽をつける時期ですので剪定は避けます。
金木犀は下枝がなくなりやすい
金木犀(キンモクセイ)は大きくなるにつれて、下枝がなくなりやすい性質があります。
下枝は後になって増やすことができません。
一つの株で育てる場合は、キンモクセイの周辺に低木を植えるなどで美観を配慮するのも一つの方法です。
似ている花木・金木犀と銀木犀の違い
金木犀(キンモクセイ)は、銀木犀(ギンモクセイ)の変種と言われています。金木犀と銀木犀の育て方は同じです。共に庭木はもちろん生け垣にも用いられています。
違うのは、花の色と香りです。
香りの違い
開花は、秋(9~11月頃)です。
白い花を咲かせるギンモクセイ(銀木犀)は、金木犀(キンモクセイ)ほど強い匂いではありません。
金木犀の甘く強い香りに対して、銀木犀は優しい繊細な香りです。(銀木犀は近くに行かないと匂いを感じない程、微香(かすかなかおり)です。)
キンモクセイ(金木犀)は、その年の春から夏に伸びた枝に花芽をつけます。日光を浴びるほど生長します。
金木犀(キンモクセイ)の若葉は赤みのある葉色です。
4月にもなると、キンモクセイの枝先に若葉が出てきます。キンモクセイの若葉は赤みのある葉色をしています。徐々に緑色になっていき、夏にもなると深みのある緑になります。
金木犀(キンモクセイ)も銀木犀(ギンモクセイ)も「常緑樹」です。
金木犀・銀木犀は、庭木や生け垣、シンボルツリー(記念樹)としても人気のある 常緑樹です。常緑樹は冬になっても落葉しません。紅葉はしません。
(写真:冬の金木犀)
雪が葉に積もる程度なら枝も重みでつぶれないですが、大雪になる地域では「枝が垂れ下がり花付きが悪くなった」というお話しもお聞きします。
もし、無残にも葉っぱが全部落ちてしまった場合でも・・・、根元から傾いてしまった場合でも…、新しい葉っぱや枝が出てくれば生きています。肥料を少量与えて成長を見守ってください。
キンモクセイ(金木犀)の生垣
(写真:境界沿いに植え並べた金木犀の垣根)
金木犀(キンモクセイ)と銀木犀(ギンモクセイ)は、葉っぱが密につきますので道沿いの生け垣にも向いています。
濃い緑の葉と、鮮やかな花色の対比が町並みに映えます!
金木犀の樹形
金木犀(キンモクセイ)は、常緑小高木です。樹高が2~6mにも成長するします(環境が良いと10mにもなることもあります)。
刈り込み剪定にも強く、円筒形や楕円、末広がりに仕上げることもできます。
キンモクセイ(金木犀)の仕立て方・楕円
金木犀(キンモクセイ)・銀木犀(ギンモクセイ)ともに大きくなる木ですので、生垣にする際は、毎年切り詰めて大きくならないように樹形を整えます。
(写真:キンモクセイの楕円(だえん)の樹形)
また、下枝がなくなりやすい性質がありますので、生垣で育てる場合は、とくに地際から生えてきた枝を大切に育てるように仕立てます。
金木犀の実(み)は日本では見ることがない幻!?
キンモクセイは雌雄異株です。(雌株にはオリーブのような実が付きます。)
幻の金木犀
金木犀(キンモクセイ)の原産地の中国では実(み)が付いているのを見ることができるそうですが、日本には雄花しかないため結実しない、実を見ることは…ほぼない?~とされています。
ところが近年、長さ1~1.5cmの楕円形の果実で黒紫色に熟すモクセイ樹の実が日本国内でも発見されているそうです。
(写真:ウスギモクセイ(薄黄木犀)
その実は金木犀じゃなく、モクセイの仲間「ウスギモクセイ(薄黄木犀)の実だったよ(笑)」という話しもあるのですが、金木犀の雌木が日本のどこかに入ってきているかもしれませんね?
(私はまだ金木犀に実が付いているのを見たことが無いだけに)これまで見たのは雄(オス)木ばかりです。
実が付いているモクセイ樹を見た時は、金木犀の雌(メス)株発見!?なのか、興味深く観察してみたいと思っております。
公園樹のキンモクセイ
秋晴れの日、公園の近く通るとあちこちで金木犀の甘くやさしい香りが風に乗ってほのかに漂っています。
(写真:10月中旬頃の宍粟市内)
キンモクセイの香りが漂う中で仕事をするのは何だか贅沢な気持ちです。
o(´∇`*o)
金木犀の景観
地域景観・名所づくりに「金木犀通り」を造りたい、ブロック塀を撤去して生垣にしたいなど、工事の大小に関わらずご遠慮なくご相談ください。
山崎造園は、建物周辺の外構(エクステリア工事)の専門業者です。お庭の設計・施工(造園工事)、植木の剪定、抜根・伐採、門扉や塀、車庫やフェンスの設置、お庭のリフォーム(改修工事)など、庭の手入れも一貫して承っております。
主要地域 :造園工事、お庭のリフォーム、高所作業や斜面など手入れが困難な場所にも対応いたします。
兵庫県宍粟市内(一宮町、山崎町、千種町、波賀町)、姫路市、たつの市、揖保郡、佐用郡、神崎郡、朝来市、福崎町、他
高砂市、加古川市、太子町、相生市、赤穂市、加西市、小野市、加東市、三木市、西脇市、明石市、播磨町、稲美町、市川町、神戸市、他 近畿周辺 )
金木犀(キンモクセイ)を害虫から守るには、やはり日ごろの手入れや剪定がとても大切になります。キンモクセイの葉が虫に食われた・・・など、発生した害虫駆除などでお困りの際はお声掛けください。
キンモクセイ(金木犀)の名前・由来
2017.11.03
金木犀の名前
キンモクセイ(金木犀)の名に、「犀」(さい)の字が使われているのは、淡灰褐色の樹皮が、動物のサイの脚(あし)に似ていることから付けられています。
三大香木(さんだいこうぼく)
金木犀(キンモクセイ)は、香りの強い花を咲かせる3つの花木、三大香木(さんだいこうぼく)のひとつです。
花が咲く時期は違いますが、キンモクセイ(金木犀)・ジンチョウゲ(沈丁花)・クチナシ(梔子)は、古くから「三大香木(さんだいこうぼく)」と呼ばれています。
11月・落葉低木 黄色く黄葉するクロモジ |
|
9月・庭園樹 槙の庭木・生垣 マキの木(イヌマキ/ラカンマキ) |
|
6月・白い花が咲く和風の庭 夏椿(ナツツバキ)・沙羅の木(シャラノキ) |
9月・葉は花を見ず、花は葉を見ず 彼岸花(曼珠沙華・ヒガンバナ) |
12月・冬の花壇 ハボタン(葉牡丹) |
8月・秋の花壇 韮(ニラ)の花・ハナニラ |
9月・庭の手入れ 芝生・庭に生える キノコ(毒キノコ) |
7月・夏の花壇 ミニひまわりの花壇・栽培 |
8月・甘くやさしい香りの樹木 三大香木の金木犀(キンモクセイ) |
6月・梅雨~初夏の花 ヤマボウシ(山法師) |
5月・庭の手入れ・雑草対策 どくだみが大量に繁殖?! |
5月・春の花壇 ムスカリ(ムスカリー) |
4月・散房花序に咲く花・多年草と一年草イベリスの違い 宿根イベリス |
4月・剪定・枝の処理 サクラ(桜)の木 |
1月・早春を告げる花木 梅の木(花ウメ)・サクランボの花 |
3月・冬から春の花壇 パンジー、ビオラ |
12月・サザンカとツバキの違い サザンカ(山茶花)の花 |
2月・ロウバイの植樹・花の見分け方 香りの花木・蝋梅(ロウバイ) |
10月・紫色の実が付く植物 ムラサキシキブ(紫式部) |
1月・長寿・幸福を祝う花 福寿草(ふくじゅそう) |
8月・サルスベリの花を再び咲かせる『2度切り』 サルスベリ(百日紅)の剪定 |
12月・冬の花壇・ミニシクラメン ガーデンシクラメン |
7月・樹皮がすべすべの樹木 サルスベリ(百日紅)の花 |
11月・生垣・庭木の植栽 ヒイラギ(柊) |
5月・花と実を楽しむ 姫りんご(姫林檎)の木 |
10月・紅葉を楽しむ イチョウの木(銀杏の実) |
2月・和が映える庭木 ツバキ(椿) |
9月・秋の花壇 アメジストセージ(サルビア) |
1月・香りを楽しむ ハーブの植栽 ローズマリー |
8月・夏の花壇 マリーゴールド |
12月・赤い実の縁起木 赤い実の千両,万両,百両,十両,一両 |
7月・果樹を育てる ブルーベリー(Blueberry) |
11月・生垣の紅葉 ドウダンツツジ(灯台躑躅) |
6月・雨の中を彩る花 紫陽花(あじさい) |
9月・秋の風物詩 巨大なススキ?パンパスグラス |
5月・梅雨に咲く花 菖蒲(アヤメ) |
8月・秋の七草 桔梗(キキョウ) |
4月・藤棚(パーゴラ)の設置・補修 フジの花・剪定・花後 |
7月・タカサゴユリ・シンテッポウユリの見分け方 テッポウユリ(鉄砲百合) |
3月・春の風物詩 菜の花(アブラナ) |
6月・色が変わる花 ランタナ(七変化) |
2月・下向きに咲く花 スノードロップとスノーフレーク |
5月・和風も洋風にも映える花 カサバルピナス(傘葉ルピナス) |
1月・門松のご注文・配達・引き取り 迎春(門松・お正月飾り) |
4月・雑草対策にもなる植物 シバザクラ(芝桜) |
12月・冬の庭に咲く白い花 プリムラ・シネンシス(雪桜) |
2月・春を告げる花 希少植物・セツブンソウ(節分草) |
11月・紅葉を楽しむ モミジ(紅葉・もみじ) |
1月・氷柱ができる植物 氷の花・シモバシラ(霜柱) |
10月・秋の風物詩 ススキ(芒・薄)・オギ(荻) |
12月・官兵衛飛躍の地・宍粟市 メグスリノキ(目薬の木) |
9月・秋の花壇 地植えのコスモス・手入れ |
11月・銀青色を帯びた葉色・クリスマスツリーの木 銀青色の針葉樹・プンゲンストウヒ |
8月・ヒマワリの役目・緑肥植物 ひまわり畑はなぜ? |
10月・花のある暮らし 秋色あじさい |
7月・香りを楽しむ庭 ミントの栽培・お困り事 |
|