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赤い実・ジューンベリーがあるお庭・花の特徴・剪定・手入れ・育て方
ジューンベリー(Juneberry)の特徴
ジューンベリー(英:Juneberry、和:アメリカザイフリボク)は、バラ科ザイフリボク属の落葉小~中高木です。春に白い花が咲き、花後すぐに果実がぶら下がって付きます。6月になると赤く熟し、果実後の夏は緑色の葉が茂り、秋は紅葉(黄葉)します。ジューンベリーは、記念樹や庭のシンボルツリーとしても好まれている果樹です。公園、庭園など公共施設等でも植栽されています。
ジューンベリーの収穫時期
ジューンベリー(アメリカザイフリボク)は、毎年6月に赤い実が成ります。収穫時期は6月上旬~中旬頃です。
落下する前に収穫
ジューンベリーの実が、赤色から紫がかった濃紅色になると食べ頃です。
柔らかく熟した実を、なん日か掛けて収穫していきます。
収穫できなかった実は、自然と落ちます。
自然樹形が美しいジューンベリー
ジューンベリー(アメリカザイフリボク)は、自然樹形が美しい樹木です。幹がすらっと伸び自然味のある柔らかい雰囲気があります。
(ジューンベリーがあるお庭)
株立ち樹形
ジューンベリーは、株立ちで育てるのが一般的です。
株立ちは養分が分散されて高木になりにくく、野生の趣があり、雑木(ぞうき)の庭を楽しめます。
ジューンベリーの花と若葉
ジューンベリーは、葉よりも先に花が開きます。3月下旬~4月上旬、桜が咲く頃に真っ白い花を咲かせます。花が満開になる頃、赤茶色の若葉が開き始めます。
花の終わり、若葉が緑色になっていきます。
ジューンベリーの葉の色は変化します。
芽生えた頃は赤茶色ですが、花が咲いた後、花びらが萎れ(しおれ)だすと、葉色が緑色になっていきます。
ジューンベリーの赤い実は、野鳥の好物
ジューンベリー(アメリカザイフリボク)は、1本でも実がなる果樹です。毎年、果実を楽しめます。野鳥が赤い実を食べにきます。野鳥観察を楽しめます。
(ジューンベリーの枝先)
ジューンベリーの幹の特徴、縞模様と斑模様
ジューンベリー(アメリカザイフリボク)の幹(みき)は、灰色に縞模様(しまもよう)があります。
幹の斑模様(まだらもよう)
ジューンベリーの幹は、成長すると白っぽい斑模様(まだらもよう)が現れるのも特徴の一つです。
1本1本違う斑模様(まだらもよう)を楽しめます。
ジューンベリーは落葉樹です。
ジューンベリー(アメリカザイフリボク)は、落葉小~中高木です。落葉樹が1本あるだけで、庭に季節感を取り入れることができます。
紅葉期間が短い
ジューンベリーの葉は、赤味(あかみ)のある黄色に紅葉(黄葉)します。
黄葉した葉が見れる観賞期間は短く、あっという間に散っていきます。
(ジューンベリーの赤い実)
ジューンベリーとザイフリボクの違い
ジューンベリー(アメリカ采振木)とザイフリボク(采振木、シデザクラ)は、葉のカタチや花の咲き方、花の色、実の付き方も似ています。大きな違いは、果実が熟す時期です。 | |
果実が熟す時期の違い ジューンベリー実は、初夏6月に赤く熟します。
ザイフリボクの実は、秋10月に黒紫色に熟します。 |
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ジューンベリー(アメリカ采振木)とザイフリボク(シデザクラ)の見分け方ジューンベリー(アメリカ采振木)とザイフリボク(采振木、シデザクラ)ともに細長い白い花が咲きます。ザイフリボクは、ジューンベリーよりも花びらの幅が細く、沢山の花が咲きます。 ジューンベリーの花は、葉よりも先に花が開花します。ザイフリボクの花は、葉と同時に開花します。花に緑色の葉が付いていればザイフリボクで、赤色の新芽(若い葉)が付いているのはジューンベリーです。 |
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花と葉の開花時の違い ・ジューンベリーの花は、桜に先駆けて3月中旬頃から咲き出し、葉よりも花が先に開花します。 |
ザイフリボク属の野生種と栽培種
ジューンベリー(アメリカ采振木)とザイフリボク(シデザクラ)は、どちらもバラ科ザイフリボク属です。
日本国内でジューンベリーの自生は殆どなく、逆にザイフリボク(シデザクラ)を庭で栽培しているのは大変珍しいです。
ザイフリボク(シデザクラ)は、一般の園芸店や市場ではなかなか入手できない樹木です。
ジューンベリー(アメリカザイフリボク) |
ザイフリボク |
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栽培種 | 野生種 | |
開花期:3~4月(葉よりも先に花が開花します) 分類:バラ科ザイフリボク属 栽培:日本国内でジューンベリーの自生はほとんど見られません。 |
開花期:4~5月(葉と花が同時に開花します) 分類:バラ科ザイフリボク属 自生:日本国内で自生しているザイフリボク属はザイフリボク(シデザクラ)です。 |
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名前の由来:6月(June)に赤い実がなることから「ジューンベリー」と呼ばれます。 | 名前の由来:ザイフリボク(采振木)の名前は、細長い花が、細く切った紙の房を棒の先につけた采配(さいはい)に見えることからその名が付いたと言われています。 |
ジューンベリーの花(和名:アメリカ采振木、別名:西洋ザイフリボク)
葉よりも先に花が開花します。
ザイフリボクの花(和名:采振木、別名:シデザクラ)
葉と花が同時に開花します。
ジューンベリーは一本でも実がなる自家結実性(じかけつじつせい)
ジューンベリー(アメリカザイフリボク)は、一本で実が付きます。果実を楽しむ庭木で代表的なのは「オリーブ」がありますが、「オリーブ」は、受粉樹(じゅふんじゅ)として別の品種を近くに植える必要があります。ジューンベリーは自家結実性(じかけつじつせい)です。1本の木でも果実を実のらせます。
(大実品種:のジューンベリー・バレリーナ)
ジューンベリーの植栽
ジューンベリーは、枝が細めでごつごつしい存在感はなく優しい雰囲気があります。夏は葉で木陰をつくってくれます。冬は落葉して枝のみになり暖かい日差しが入ります。毎年、沢山の花と実で庭を楽しませてくれます。
ジューンベリーの樹高・背丈
ジューンベリーは、落葉小~中高木で10m未満の樹木です。地植え(庭植え)の株立ちでは、樹高3~5m程でとどまります。それでも見上げる高さに成長します。例えるなら二階建ての住宅が7~10mですので、二階建て未満の高さには成長します。
ジューンベリーの赤い実
ジューンベリーの実は、6月上旬にもなると真っ赤に熟します。収穫よりも先に野鳥に食べられてしまうことも多々あります。鳥の訪れは、青い実のうちは来ないのですが、赤く熟した頃に集まってきます。
綿毛に覆われたジューンベリーの花芽~開花
ジューンベリーの花芽は、前年に伸びた枝先に花芽ができます。 春の気配とともに花芽が膨らみはじめます。
花芽
3月になると、ジューンベリーの花芽から、毛に覆われた蕾(つぼみ)が膨みはじめます。
蕾(つぼみ)
新葉の展開前、花芽から7~10個の蕾(つぼみ)がニョキニョキと伸びてきます。
花茎
花茎が伸び、蕾(つぼみ)が房状(ふさじょう)に開いていきます。
開花
ジューンベリーの花は、枝先に集まって咲きます。
3月中旬、沢山の白い花が一気に開きます。
ジューンベリーの満開
ジューンベリーの満開期は、樹冠が白い花で覆われ、雪が降り積もったかのように沢山の花がつきます。
満開期の姿は見応えがあります。
ジューンベリーの果実
ジューンベリー(アメリカザイフリボク)の花が終わると、実が鈴なりにつきます。5月下旬にもなると、緑色の若い実がふっくらしてきます。
(ジューンベリーの緑色の実)
ジューンベリーの果実の色
ジューンベリー(アメリカザイフリボク)の果実は、熟すまでに色が変化します。
(写真:鈴なりに実がつくジューンベリー)
熟す前に白っぽくなる
ジューンベリーの実は、はじめは緑色で、赤く熟す前にやや白っぽくなって赤くなります。
(写真:赤く熟したジューンベリーの実)
6月の上旬にもなると、果実が赤く熟してきます。
実が赤いのうちは、やや硬めです。濃紅色から黒みがかってくると柔らかくなり収穫時期です。
ジューンベリーの果実は、収穫したら日持ちしません。
収穫したジューンベリーの実は、翌日には実が萎れて(しおれて)痛みます。日持ちしません。濃紅色に熟した柔らかい実から収穫していきます。
収穫
ジューンベリーの実が黒紫色になると食べごろです。収穫したら、日を置かずに、できればその日のうちに食べてしまうか、種を取って冷凍保存もできます。
ジューンベリーの実は生で食べれます。
ジューンベリーの果実は、そのまま生でも食べられます。アイスクリームやヨーグルトと一緒に食べたり、ジャムや果実酒、タルトやマフィンなどにも使われます。
甘酸っぱい味
ジューンベリーの実に香りはほとんどなく、渋みも少なく、ほんのり甘酸っぱいやや酸味が強い味です。
ジューンベリーの四季
ジューンベリーは、春夏秋冬の四季を楽しめる果樹(果物を実らせる木)です。季節ごともさまざまな姿で庭を彩ります。
花や実、緑の葉や紅葉、葉が散った落葉期の枝姿、四季折々の風情を楽しませてくれるのもジューンベリーの魅力です。
ジューンベリーの春
ジューンベリーの春は、葉より先に花が咲きます。3 月中旬頃から咲き始め、春の訪れを知らせてくれます。
ジューンベリーの花後
ジューンベリーの花後は、緑の葉が開き始めます。新緑から初夏の光が差し込み、緑の葉の間から小さな緑色の実がぶら下がって付きます。
ジューンベリーの果実期
ジューンベリーの実は、6月上旬にもなると真っ赤に熟します。収穫よりも先に野鳥に食べられてしまうことも多々あります。あっという間に鳥に食べられ、実のりを観賞する前にすっかり無くなっている姿も珍しくありません。
ジューンベリーの夏
ジューンベリーの果実が終わると青々とした葉が茂り、夏は庭に木陰をつくってくれます。
ジューンベリーの秋
ジューンベリーの秋は、葉が黄色く色づきはじめます。ジューンベリーの紅葉は、赤色がかった黄色い葉を楽しめます。
ジューンベリーの冬
ジューンベリーの葉が紅葉(黄葉)期間は短く、あっという間にパラパラと散っていき、冬は、落葉した枝だけの姿になります。
ジューンベリーがある庭
ジューンベリー(アメリカザイフリボク)は、初心者でも比較的育てやすい庭木です。大きく育つ地植え(庭植え)向きです。環境によっては、5mにまで成長することもありますが、落葉期の強剪定で樹形と高さを調整していきます。
限られたスペースで育てる場合は、枝が縦方向に上に伸びるように横の広がりをおさえてスリムな自然樹形を維持していきます。
(ジューンベリーの株立ち樹形)
ジューンベリーの開花
ジューンベリーの開花時期は、3月下旬~4月上旬です。
桜が咲く前にいち早くジューンベリーの花が満開になりお庭を彩ります。
ジューンベリーの近くに、背丈が低いグリーン系の植物を植えると初春の庭が映えます。
ジューンベリーの植え付けから実がつくまで
ジューンベリー(アメリカザイフリボク)を植えてから2~3 年は、環境の変化により、花や実が付かないことも多々あります。年々環境に合っていき、根付きがうまく行けば3年目あたりから花(実)が付き出します。
植え付け時の肥料やり
苗木の植え付け時に肥料を施すなどで、植え付けた翌年から花が咲くこともあります。
ジューンベリーの性質
ジューンベリー(アメリカザイフリボク)は、日当たりが良く風通しの良い場所を好みます。耐陰性(たいいんせい)はありません。日光が少ない場所だと生育が弱いです。
耐寒性
ジューンベリーは耐寒性(たいかんせい)が強い果樹です。雪が積もる地方でも育ちます。
ジューンベリーを育てる環境
ジューンベリー(アメリカザイフリボク)の原産地は、北アメリカ地方です。原産地では低地の湿地に自生しています。乾燥した場所は苦手です。
半日陰の場所
日本の6月は雨も多くなります。ジューンベリーは、6月に実がなることからも、水分(程よい湿気)を必要とする果樹です。
午前中は日が当たり、午後は半日陰になる場所が適しています。
庭木の仕立て方(樹木の姿)は、一本立ちと株立ちに分かれます。 株立ち(かぶだち)は、地際から複数の幹が立ち上がっている樹形です。
ジューンベリーは、株立ちで育てるのが主流です。細い枝が枝垂れる(しだれる)優しい雰囲気があります。
(和風の庭にある株立ち樹形のジューンベリー)
株立ち樹形のジューンベリー
ジューンベリーの幹はやや太く和風の庭にも馴染みます。 枝株立ち(かぶだち)は、地際から複数の幹が立ち上がっている樹形で、枝が横に広がるように伸び、自然樹形が引き立つ樹木です。
(株立ちジューンベリーの株元)
ジューンベリーの株立ちの本数
地植え(庭植え)しているジューンベリーは、幹が太ります。
株立ち本数は、3~5本程度が理想です。
ジューンベリーの株立ちの本数を5本~7本にする場合は、高さとのバランスも調整していきます。
1本立ちジューンベリーを株立ち風に寄せ株立ち(寄せ植え)
ジューンベリー(アメリカザイフリボク)は、「主幹仕立て(1本立ち)」と「株立ち」どちらでも育てられます。比較的、1本立ちは和の庭によく合います。株立ち樹形は、柔らかい印象があります。ジューンベリーは1本立ちを寄せて株立ち風にすることもできます。高木のジューンベリーの近くに、樹高が低いレンギョウなどを植えると華やかになります。
(1本立ちを寄せて株立ち風にしているジューンベリー)
苗の寄せ植え
苗木を寄せた株立ちを「寄せ株立ち」といいます。
もともと1本立ちのジューンベリーを株立ちにするには、苗木(若木)を植え付ける際に、何本かを寄せて株立ち風にできます。
ジューンベリーの剪定方法
ジューンベリーの剪定方法は、果実後の6~7月と落葉時期の11月~12月に行い、夏は透かし剪定をして風通しをよくしておき、冬は背丈と樹形を整えます。落葉時期に主幹から生える胴吹き枝や交差枝、枯れ枝や不要な枝を切り、込み入った箇所を間引き、果樹は2~3年経った古い枝を若い枝に更新していきます。
ジューンベリーの剪定適期
ジューンベリー(アメリカザイフリボク)の剪定は、年2回適期があります。冬剪定は落葉時期の11月から12月に行い、夏剪定は果実後の6月から7月に行います。
年1回の剪定の場合は、冬剪定で不要枝を切り樹形を整えます。
(6月頃に実をつけるジューンベリー)
ジューンベリーの夏剪定
果実後の6~7月は、夏剪定の適期です。
夏剪定では、枝を軽く透かして風通しをよくしておきます。梅雨~夏の病害虫予防にもなります。
ジューンベリーの冬剪定
ジューンベリーは落葉樹です。11月にもなると葉が落ちて枝だけになります。枯れ枝や不要な枝を切り、込み入った箇所を間引きます。
落葉している11月~3月のうち、極寒期の1月、2月の剪定はなるべく避けるようにします。
剪定に最も適しているのは、11月~12月です。
(ジューンベリーの剪定)
花芽を残す
ジューンベリーの秋以降の落葉時期(11月頃)は、花芽が膨らんでいるので見つけやすいです。
なるべく花芽を残すようにして枝先は花芽の上で切ります。
12月までに剪定ができなくても1月上旬には剪定を済ませておきたい樹木です。
地際から生えてくるジューンベリーのひこばえ
ジューンベリーは、根元(地際)から次々に蘖(ひこばえ)が生えてきます。蘖(ひこばえ)は、太い幹や根元から出る「孫(ひこ)」と呼ばれる芽です。蘖(ひこばえ)が伸びると樹形が乱れ、栄養も取られますので早めに切り取ります。
ただ、「ひこばえ」をすべて切るのかといえば、そうではなく、将来、幹の更新ができるように、切らずに成長させる蘖(ひこばえ)もあります。
(株元から生えてくる多数のひこばえ)
切らずに残すひこばえ
株立ちする幹を増やしたい場合や、いずれ主幹を切る時がきたら、蘖(ひこばえ)をつかって幹にします。
株元(地際)から生えたしっかりしたひこばえを1~2本切らずに残しておき、ひょろひょろと弱いひこばえは付け根から切り取ります。
2~3年で果実をつけた枝を更新
ジューンベリーに限らず、一般的な果樹のほとんどは、2~3年実をつけた枝は、実がつかなくなります。実をつけた枝は、2~3年で新しい枝に更新していきます。
株立ちの場合、幹を残すか、切り落として更新させるかを見極めながら手入れをしていきます。
ジューンベリーの枝を若い枝に更新する際は、枝の途中では切らず、枝の根元(分かれ目)で切ります。
(実を付けたジューンベリーの枝先)
ジューンベリーの手入れ
若木のジューンベリーは、細い枝がよく伸び、枝が絡み(からみ)ます。変色している枝や不要枝を切り、込み合っている箇所を間引くように透かしていきます。
(長年、放置されていたジューンベリー:剪定前)
(ジューンベリーの枝先)
地植えのジューンベリーが見上げるほど高くなった!?
ジューンベリーを地植え(庭植え)すると、見上げるほど高くなることも珍しくありません。
(見上げるほど高くなったジューンベリー)
剪定
株立ちでも環境が良いと3~4mに成長することもあります。
見上げるほど成長したジューンベリーは、花が咲くのも上の方で、果実の収穫も難しくなってきます。
ジューンベリーの芯止め!?幹の途中で切ったら細い枝が何本も伸びてきた?!
樹高を低くしたい、全体を小さくする必要が出てきた場合、主幹(しゅかん)を途中で「寸胴切り」する剪定は、芯止めする際に行いますが、ジューンベリーには不向きです。
(主幹を途中で切ったジューンベリー)
剪定する位置
大きくなった幹を、細い若い幹に更新していくのが、株立ち樹形の維持の仕方です。
ジューンベリーの太い枝を切る際は、付け根から切り、幹を抜く際は地際(じぎわ)で切ります。
ジューンベリーの実を野鳥に食べられる!?
ジューンベリー(アメリカザイフリボク)の赤い実は、鳥さんの大好物です。果実が色づく6月上旬の朝の早い時間、野鳥が庭に集まり、わずか数日で実がほとんどない無くなってしまう事も珍しくありません。
(ネットを張ったジューンベリー)
鳥対策
ジューンベリーの実を収穫する目的がある場合は、ネット等を張って鳥の侵入を防ぐのも一つの方法です。
ジューンベリーの先端を切ったら枝が増えていく!?
ジューンベリー(アメリカザイフリボク)の上のほうだけを切り詰めると、そこから「ほうき状」に伸び、枝が増えていきます。太い枝(主幹)からほうき状に伸びる樹形は、迫力もあるのですが、自然美が損なわれ、ジューンベリーとしては不向きです。
(ジューンベリーを上から見た枝先:撮影5月28日)
剪定の仕方
ジューンベリーの剪定は、自然樹形をそこなわないように透かし剪定をします。
枝先を揃えるような切り方は避け、枝の付け根から切り落として樹形と樹高を調整します。
ジューンベリーは、枝先に翌年の花芽がつき実がなります。
ジューンベリーの枝先がモサモサに茂っている!?
ジューンベリー(アメリカザイフリボク)は、「手間いらずで育てられる木」ともいわれますが、剪定しないでいいのではなく、枝が伸びて込み合ってきます。
(枝が増え込み合ったジューンベリー)
剪定時期
ジューンベリーの剪定は、「果実の収穫後」に枝を透くように間引いて風通しをよくしておき、「落葉期」に樹形や高さを調整します。
ジューンベリーは、株の中まで日光が入るように風通しをよくしておきます。
地植え(庭植え)したジューンベリーの花(実)がほとんどつかない!?
ジューンベリー(アメリカザイフリボク)を植え付けてから数年は花付き(実付き)がまばらになることもあります。
(実がほとんど付いていないジューンベリー)
ジューンベリーの成長
ジューンベリーの苗木から植えた場合、花が咲く(実が付く)まで3~5年かかることもあります。
植え付け時に肥料を与えて成長を施します。
ジューンベリーの主幹や枝の途中に出てくる胴ぶき枝(どうぶきえだ)
ジューンベリーは、幹や枝の途中から出てくる胴ぶき枝(どうぶきえだ)が出てきます。樹形も不格好になります。そのままでは不要枝にも栄養を取られてしまい成長に影響を及ぼします。
(主幹から左右対称に伸びた枝)
ジューンベリーの樹形
ジューンベリーの株立ちは、優しい樹姿が美しく、枝が広がるように剪定します。
規則性がある枝は、自然樹形のジューンベリーには不向きです。
ジューンベリーに毛虫が大量発生、葉を食べられた・・・!?
ジューンベリー(アメリカザイフリボク)は、比較的病害虫に強いですが、葉を食べる毛虫「モンクロシャチホコ」がつくことがあります。
(モンクロシャチホコが大量発生したジューンベリー)
害虫駆除
ジューンベリーの葉を食べる「モンクロシャチホコ」は、市販の殺虫剤スプレーで駆除できます。あっという間にいなくなります。
ジューンベリーの葉が黒く焼けたようになっている!?
ジューンベリー(アメリカザイフリボク)は、暑さ寒さに強く丈夫ですが、乾燥にはやや弱く、西日が苦手です。直射日光が長時間あたる場所では、「葉焼け」することがあります。
(葉焼けしたジューンベリーの葉)
日当たり
ジューンベリーは、明るい半日陰で、やや湿気を好む木です。
ジューンベリーの幹から出ている太い枝は胴吹き枝!?
幹や枝の途中から発生する枝を、胴吹き枝(どうぶきえだ)といいます。胴吹き枝(どうぶきえだ)をそのままにしておくと太く成長し、樹形を乱す原因となります。ノコギリで切らないといけないような太さになる前に、不要な枝、胴吹き枝は、細いうちに早めに切っておきます。
胴吹き枝の切り口
胴吹き枝(どうぶきえだ)を切る際、根元を残すと、その下あたりから芽吹いてきます。.
枝を切る時は付け根から切り落とすようにします。
大掛かりな剪定は専門業者にお任せください。
毎年...駐車場に落ちる実の掃除が大変?!
ジューンベリーの実は野鳥が食べにきてあっという間になくなりますが、食べ残しもあります。自然に落下する実もあり地面が汚れます。
(沢山の実が付いたジューンベリー)
植える場所
ジューンベリーを地植え(庭植え)する場所は、玄関近くや駐車場側を避けておきます。
ジューンベリーの葉が丸く切り取られている・・・!?
ジューンベリーの葉っぱを丸く切り取るのは「ハキリバチ」です。ハキリバチはミツバチに似たハチです。葉を丸く切り取って持ち帰ります。
(ジューンベリーの葉を切っるハキリバチ)
害虫被害
ハキリバチは、葉を食べているのではなく切り取っています。6月~9月にかけて程よく硬くなったジューンベリーの葉を持ち帰り、巣を作ります。
ジューンベリーの古い枝には、ほとんど花がつかない・・・。
ジューンベリーは、2~3年実を付けた古い枝から新しい花芽はほとんど出てこなくなります。
ジューンベリーの枝を何年もそのままにしておくと、花芽が付かない枝が伸びていくばかりです。
古い枝は、付け根から切り、新しい枝を伸ばしていきます。
ジューンベリーの実がいっぱい・・・!?多すぎ?!
ジューンベリーは、1本の木で果実を実らせる「自家結実性」です。自家の花粉で受粉して実ります。剪定と肥料で、花つき実つきがぐんと良くなります。
(実つきが良いジューンベリー)
剪定と肥料やり
沢山の実を付けたい時は、2~3年実を付けた枝を切りつめて新しい枝を伸ばしていき、12月から2月に寒肥と、開花前の3月上旬にも肥料を施すと、花つき実つきがとても良くなります。
ジューンベリーの肥料やり・寒肥
ジューンベリー(アメリカザイフリボク)の肥料やりは、冬の休眠期に寒肥を行います。芽が膨らみだす出す前の2月頃までに肥料をまいておきます。
ジューンベリーの肥料やりの目安時期
・12月ごろの剪定時に有機質肥料を施します。
・開花前の2月~3 月上旬頃に肥料を施します。
・実が終わった8月頃に化成肥料を追肥として与えます。
ジューンベリーの剪定は年に2回、果実後と落葉時期に行います。
ジューンベリーの果実後は、剪定時期です。新たに伸ばす枝を見据えて不要枝を剪定し、日当たりや風通しをよくしておくと、毎年、沢山の花を咲かせることができます。
(ジューンベリーの果実期)
ジューンベリーの葉の特徴
6月のジューンベリーは、青々とした緑色の葉と赤い実のコントラスト(色合い)がとても映えます。葉の色は、裏と表で色が違い濃淡があり、葉脈が強く出るのも特徴的です。
葉のカタチ
ジューンベリー(アメリカザイフリボク)の葉の形状は、長楕円形で先が尖っています。
同じバラ科の桜(サクラ)の葉に似ています。
枝から互い違いに互生に付き、縁(ふち)のギザギサが重鋸歯(じゅうきょし)です。
ジューンベリーの葉の色
ジューンベリーの花が散ったあとは、葉だけになります。葉が青々としている頃に、一部の葉だけが赤く紅葉したように枯れることがあります。半日陰で育てている環境下で見掛けます。
色が変化する葉
ジューンベリーの一部の葉が、秋でもないのに枯れていくのは、日照不足など環境の影響に見られます。
枯れていく葉は、葉脈がくっきり浮き出したようになり、色のグラデーションが幻想的です。
星のような形をしたジューンベリーの萼(がく)
ジューンベリーの花の色は純白で、5枚の花弁(かべん:花びら)です。花を包んでいた萼(がく)の色は緑色で毛があります。
(ジューンベリーの花)
星のような形をした萼(がく)
ジューンベリーの花が開花したばかりの頃を正面から見ると、花びらの隙間(うしろ)から、緑色の星型をした萼(がく)が見えます。
とても可愛い花姿です。
ジューンベリーと桜(サクラ)は、咲く時期も、咲いている姿も似ています。
ジューンベリーの花が咲いている姿は、桜(サクラ)にも似ています。花が咲く時期も桜(サクラ)が咲いている頃と重なり、遠くから見るとジューンベリーなのか、桜(サクラ)なのか、間違えるほど雰囲気が似ています。
ジューンベリーも桜(サクラ)も、どちらも同じバラ科で、どちらも葉よりも先に花が咲きます。
実が大きい品種・枝が広がらない大実のジューンベリー
(ジューンベリーの大実品種:ジューンベリーバレリーナ)
ジューンベリーの品種の中でも「ジューンベリー・バレリーナ」は、実が大きい品種です。樹高は、地植え(庭植え)で3m~4m前後、鉢植えで2m弱と小ぶりの品種です。
ジューンベリーの大実品種は、枝が広がらず、庭木としても育てやすいです。
※NHKの番組でも紹介され一躍人気になりました!
背丈が低い品種・樹高150cm程度の矮性ジューンベリー
(矮性ジューンベリー・リージェント)
「矮性ジューンベリー・リージェント」は、「世界最小のジューンベリー」とも呼ばれる樹高150cm程度で甘みが強い新品種です。
樹高30cmぐらいから実を付けます。枝が広がらず背丈が低くほうき状に育てる小スペース向きです。
山崎造園では、庭園設計・施工、お庭のリフォーム、植木の剪定から伐採・移植、建物周辺の庭工事全般、 庭木一本のお手入れから年間の維持管理まで承っております。
ジューンベリーの植樹(植え付け)、剪定、枝の手入れ、高所作業も対応しております。庭工事の大小にかかわらずお気軽にご相談ください。
主要地域 :造園工事も対応いたします!
兵庫県宍粟市内(一宮町、山崎町、千種町、波賀町)、姫路市、たつの市、揖保郡、佐用郡、神崎郡、朝来市、福崎町、他
高砂市、加古川市、太子町、相生市、赤穂市、加西市、小野市、加東市、三木市、西脇市、明石市、播磨町、稲美町、市川町、神戸市、他 近畿周辺 )
長年放置されていたジューンベリー
2024.6.10
・ジューンベリーの葉にミノムシ
ジューンベリーの葉に付いている「ミノムシ」です。葉を食べた痕跡はまだ見られなかったです。ミノムシは見つけたら手で取り除くのですが、数日後にはこの枝葉を切ってしまうこともあり、後日、葉とともに回収させていただきます。
・地面から浮き上がっている株元(根)
月日を感じさせるほど古い土でカチカチ。長年による土の流れからか全体的に土の量が減少している様子でした。
株元(根)が地面から浮き上がっていると樹勢にも影響します。減った分の土を足し、堆肥(たいひ)もおすすめできます。根から養分として吸収し土壌改良剤としても使われている土です。
(ジューンベリーの花)
(ジューンベリーの実)
6月・赤い実の果樹木・落葉樹 ジューンベリー(アメリカ采振木) |
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11月・落葉低木 黄色く黄葉するクロモジ |
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9月・庭園樹 槙の庭木・生垣 マキの木(イヌマキ/ラカンマキ) |
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6月・白い花が咲く和風の庭 夏椿(ナツツバキ)・沙羅の木(シャラノキ) |
9月・葉は花を見ず、花は葉を見ず 彼岸花(曼珠沙華・ヒガンバナ) |
12月・冬の花壇 ハボタン(葉牡丹) |
8月・秋の花壇 韮(ニラ)の花・ハナニラ |
9月・庭の手入れ 芝生・庭に生える キノコ(毒キノコ) |
7月・夏の花壇 ミニひまわりの花壇・栽培 |
8月・甘くやさしい香りの樹木 三大香木の金木犀(キンモクセイ) |
6月・梅雨~初夏の花 ヤマボウシ(山法師) |
5月・庭の手入れ・雑草対策 どくだみが大量に繁殖?! |
5月・春の花壇 ムスカリ(ムスカリー) |
4月・散房花序に咲く花・多年草と一年草イベリスの違い 宿根イベリス |
4月・剪定・枝の処理 サクラ(桜)の木 |
1月・早春を告げる花木 梅の木(花ウメ)・サクランボの花 |
3月・冬から春の花壇 パンジー、ビオラ |
12月・サザンカとツバキの違い サザンカ(山茶花)の花 |
2月・ロウバイの植樹・花の見分け方 香りの花木・ロウバイ(蝋梅) |
10月・紫色の実が付く植物 ムラサキシキブ(紫式部) |
1月・長寿・幸福を祝う花 福寿草(ふくじゅそう) |
8月・サルスベリの花を再び咲かせる『2度切り』 サルスベリ(百日紅)の剪定 |
12月・冬の花壇・ミニシクラメン ガーデンシクラメン |
7月・樹皮がすべすべの樹木 サルスベリ(百日紅)の花 |
11月・生垣・庭木の植栽 ヒイラギ(柊) |
5月・花と実を楽しむ 姫りんご(姫林檎)の木 |
10月・紅葉を楽しむ イチョウの木(銀杏の実) |
2月・和が映える庭木 ツバキ(椿) |
9月・秋の花壇 アメジストセージ(サルビア) |
1月・香りを楽しむ ハーブの植栽 ローズマリー |
8月・夏の花壇 マリーゴールド |
12月・赤い実の縁起木 赤い実の千両,万両,百両,十両,一両 |
7月・果樹を育てる ブルーベリー(Blueberry) |
11月・生垣の紅葉 ドウダンツツジ(灯台躑躅) |
6月・雨の中を彩る花 紫陽花(あじさい) |
9月・秋の風物詩 巨大なススキ?パンパスグラス |
5月・梅雨に咲く花 菖蒲(アヤメ) |
8月・秋の七草 桔梗(キキョウ) |
4月・藤棚(パーゴラ)の設置・補修 フジの花・剪定・花後 |
7月・タカサゴユリ・シンテッポウユリの見分け方 テッポウユリ(鉄砲百合) |
3月・春の風物詩 菜の花(アブラナ) |
6月・色が変わる花 ランタナ(七変化) |
2月・下向きに咲く花 スノードロップとスノーフレーク |
5月・和風も洋風にも映える花 カサバルピナス(傘葉ルピナス) |
1月・門松のご注文・配達・引き取り 迎春(門松・お正月飾り) |
4月・雑草対策にもなる植物 シバザクラ(芝桜) |
12月・冬の庭に咲く白い花 プリムラ・シネンシス(雪桜) |
2月・春を告げる花 希少植物・セツブンソウ(節分草) |
11月・紅葉を楽しむ モミジ(紅葉・もみじ) |
1月・氷柱ができる植物 氷の花・シモバシラ(霜柱) |
10月・秋の風物詩 ススキ(芒・薄)・オギ(荻) |
12月・官兵衛飛躍の地・宍粟市 メグスリノキ(目薬の木) |
9月・秋の花壇 地植えのコスモス・手入れ |
11月・銀青色を帯びた葉色・クリスマスツリーの木 銀青色の針葉樹・プンゲンストウヒ |
8月・ヒマワリの役目・緑肥植物 ひまわり畑はなぜ? |
10月・花のある暮らし 秋色あじさい |
7月・香りを楽しむ庭 ミントの栽培・お困り事 |
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