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四季を楽しめるお庭づくりや、ガーデニングにおすすめの花、お庭づくりのアドバイスをご紹介しています。

 

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サルスベリ(百日紅)の剪定 『2度切り』
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姫りんごの枝にぎっしり付いた丸い虫!?
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バラの手入れ・夏剪定

 

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和風の中庭・坪庭の作庭

 

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庭の管理・台風対策・害虫予防

 

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ガーデニングを楽しむ

夏椿(ナツツバキ・シャラノキ)がある庭・樹形・剪定・育て方

 

ナツツバキ・シャラノキの植栽・剪定(山崎造園・兵庫県宍粟市)

(夏椿(ナツツバキ)があるお庭)

 

ナツツバキの特徴

夏椿(ナツツバキ)は、日本を原産地とするツバキ科 ナツツバキ属 の落葉高木で、清楚な白い花が特徴です。6月下旬~7月上旬にかけて、ツバキに似た白い花が咲きます。

また、成長するにつれて樹皮が剥がれた味わい深いまだら模様も特徴の一つです。花だけでなく樹木自体も観賞価値の高い木です。

 

(何層にもなって剥がれるナツツバキの幹)

ナツツバキ・シャラノキの樹皮

 

夏椿(ナツツバキ)は、シャラノキとされ古くから寺院や日本庭園などに植えられています。花は、朝に咲き夕方には散る「一日花(いちにちばな)」です。花姿がツバキに似ています。

 

ナツツバキ・シャラノキがある庭

 

 

 

 

梅雨時期に咲く、縁(ふち)がフリル状になった白い花

夏椿(ナツツバキ/シャラノキ)の花は、6月後半から7月上旬にかけて見頃を迎えます。花は、直径5~6cm程度の白い5枚の花弁(かべん:花びら)で、縁(フチ)が、羽根のようにシュワッシュワッとしたギザギザのフリル状で細い切れ込みがあります。

 

(花びらのフチに細い切れ込みが特徴のナツツバキの花)

ナツツバキ・シャラノキの花姿

 

夏椿(ナツツバキ)・シャラノキの花

純白の花

ナツツバキの花の色は、混ざりけのない純白といわれる白色です。花芯部が黄色~橙色になり、色の対比が美しい花です。

 

 

夏椿(ナツツバキ)・シャラノキの花名前の由来

ナツツバキの名前の由来は、夏にツバキに似た花を咲かせることから、ナツツバキといわれます。また、平家物語で謡われた「沙羅双樹の花の色」からシャラノキ(沙羅双樹)という別名でも知られています。

 

 

 

 

朝に咲いて夕方に散る「一日花」

夏椿(ナツツバキ/シャラノキ)の花の寿命は、おおよそ1日しかない一日花(いちにちばな)です。朝に咲き夕方には散ります。

 

ナツツバキ・シャラノキの一日花

 

花の観賞・ナツツバキ花の観賞

ナツツバキの花は、数週間にわたって次々と咲いては散り、ひっそりと終えていくその奥ゆかしい姿に心を打たれます。

 

朝咲いて夕方に散る一日花・ナツツバキ花の散り方

ナツツバキの花の散り方は、開いた姿を保ったままポトリと落ちます。翌朝、また別の花が開き、そしてまたポトリと落ちます。

 

 

 

ナツツバキの花夏椿(ナツツバキ)の花言葉

夏椿(ナツツバキ)の花言葉は、「愛らしさ」と「はかない美しさ」です。

ナツツバキが象徴された花言葉に、育てる想いが一層深まります。

 

 

 

 

まだら模様の樹皮・観賞される幹

夏椿(ナツツバキ/シャラノキ)の幹は、樹齢が10年目くらいになると樹皮が剥がれはじめ、灰色や赤褐色が混じったまだら模様になります。剥がれたあとに現れる樹肌は滑らかな質感です。

 

(樹皮が剥がれたまだら模様のナツツバキの幹)

ナツツバキ・シャラノキの樹皮(山崎造園・兵庫県宍粟市)

 

ナツツバキの剥がれた幹・まだら模様

樹皮

夏椿(ナツツバキ/シャラノキ)の樹皮は赤褐色で、つるつるとしています。

 

樹肌は、サルスベリと間違われるほど滑らかな質感です。

 

 

 

 

日本 ・ ナツツバキは沙羅双樹(さらそうじゅ)の代用

夏椿(ナツツバキ)は、古くから「シャラノキ」と称して寺院などに植えられてきました。

正式には、シャラノキはナツツバキではないのですが、日本では沙羅双樹(さらそうじゅ)が育たなく、ナツツバキのことを、沙羅の木(シャラノキ/サラノキ)として扱われました。(引用:みんなの趣味の園芸 NHK出版)

 

ナツツバキの庭木(山崎造園・兵庫県宍粟市)

 

 

 

滋賀県 ・ 沙羅双樹(サラソウジュ)は、フタバガキ科サラノキ属の常緑高木です。

日本国内で植えられている沙羅双樹(サラソウジュ)は、シャラソウジュ、サラノキ、シャラノキとも呼ばれますが、そのほとんどは夏椿(ナツツバキ)です。

 

「沙羅双樹」に例えられた夏椿(ナツツバキ)仏教の三大聖樹、沙羅双樹(サラソウジュ)はインド原産の熱帯樹です。

※平家物語に登場する 沙羅双樹(サラソウジュ)は、薄黄色の小さな花が咲く花木です。ジャスミンに似た香りがします。
--(引用:草津市立水生植物園のホームページ)


ホンマもんの「沙羅双樹(サラソウジュ)」の花を、一度は見てみたい!という方は、ぜひ足を運んでみてくださいね。

 

 

 

京都府 ・ 沙羅双樹(サラソウジュ)の発芽に成功!

沙羅双樹(サラソウジュ)の発芽に成功京都の山科植物資料館では、インドから種子を国際宅急便で直送してもらい、播種して発芽に成功(2002年)

--(引用:山科植物資料館のホームページ)


現地から取り寄せて発芽に成功してから20年・・・、今はどんな成長になっているか見てみたい!という方は、ぜひ足を運んでみてくださいね。

 

 

 

インド原産で、沙羅=sal(サル)

沙羅双樹(さらそうじゅ)の学名はShorea robusta(ショーレア ロブスタ)、英名はsal tree(サル ツリー)、和名は沙羅の木(シャラノキ )です。

 

沙羅双樹の英名は「Sal Tree」樹皮の特徴・ナツツバキの幹はつるつる

沙羅双樹(サラソウジュ)は、インド原産の樹木です。湿気の多い日本では育ちません。日本では古くから「沙羅(シャラ)」の異名を持つ夏椿(ナツツバキ)を植えていました。

インドで「沙羅」は「sal(サル)」といいます。ナツツバキの幹は、猿も滑る「サルスベリ」のような滑らかな樹皮をしています。ナツツバキの別名が、もし!?もしも「シャラスベリ」だったとしたら、名前の由来説がつながったかもしれませんね(笑)

 

滑らかな樹皮・サルスベリ(猿滑)の幹
サルスベリ(百日紅)のつるっとした幹はこちらで紹介しています。

 

 

 

 

夏椿(ナツツバキ)と似ている白い花

ムラサキシキブ(紫式部)コムラサキ(小紫)の違いツバキ類は、大きく分けて、椿・寒椿(カンツバキ/サザンカ)・夏椿 に分類されます。主な違いは、咲く時期、花の散り方、葉の特徴などで見分けられます。

(ナツツバキの花)

ナツツバキは沙羅の木の代用

 

椿(ツバキ)  

寒椿(カンツバキ)・サザンカ

  夏椿(ナツツバキ)
夏椿(ナツツバキ)と似ている白い花・ツバキ   夏椿(ナツツバキ)と似ている白い花・サザンカ   夏椿(ナツツバキ)の特徴
開花:12~4月   開花:10~12月   開花:6~7月
ツバキの葉:
葉のカタチは、長楕円形から広楕円形です。表面は光沢があります。葉質は厚く、葉の色は濃緑色をしています。
 

サザンカの葉:
葉の大きさはツバキに比べて小さく、葉の縁に鈍いきょ歯があります。葉の表面は深緑色で裏面は淡緑色です。やや反り返る傾向があります。

  ナツツバキの葉:
葉のカタチは、楕円形から卵状楕円形です。葉の表面は緑色で、裏面はやや白っぽく淡緑色です。葉柄が紅色で、葉脈がくっきりと出ます。

 

 

 

(ナツツバキの木)

ナツツバキは沙羅の木の代用

 

 

 

 

夏椿(ナツツバキ)の自生

ナツツバキは、主に山地に生えるツバキ科の落葉高木です。涼しいところや湿潤(しつじゅん)な土地を好みます。日本の東北地方南部から本州中南部や四国にかけての山地に自生しています。

 

夏椿(ナツツバキ)の自生

 

兵庫県のナツツバキの群生地

兵庫県には、ナツツバキが自生しています。有名なのは、丹波篠山市の天然記念物として指定されている「川原のナツツバキ」、「有馬富士公園パークセンター(兵庫県三田市)」の群生、「安国寺公園(兵庫県豊岡市)」には、約千本の自生があることで知られています。

 

有馬富士公園パークセンター(兵庫県三田市)

  “福島ナツツバキ個体群”として三田市指定文化財(天然記念物)の指定
     

安国寺公園(兵庫県豊岡市)

  ナツツバキが約千本も群生している公園
(但東シルクロード観光協会)
     

県立ささやまの森公園(兵庫県丹波篠山市)

 

大規模に群生している(約230本)。市の天然記念物に指定されたナツツバキの巨木がある。

(丹波新聞)

     

六甲高山植物園(兵庫県神戸市)

  六甲山に自生しています。園のナツツバキは樹齢80年を越している。
(阪神電気鉄道株式会社)
     

 

夏椿(ナツツバキ)の自生

 

 

 

 

夏椿(ナツツバキ)の庭木

夏椿(ナツツバキ/シャラノキ)の樹高は、一般的に5~7m程に成長しますが、環境によっては10m以上に成長する樹木です。
庭木で育てる際は、この先10年を見越した広いスペースに植えるようにします。背丈が大きくなり過ぎないように、剪定で高さを調整して育てます。

 

夏椿(ナツツバキ)の庭木

 

ナツツバキの植栽・剪定・手入れ(山崎造園・兵庫県宍粟市)

 

夏椿(ナツツバキ)がある庭

 

 

 

自然樹形が美しいナツツバキ

夏椿(ナツツバキ/シャラノキ)は、野趣(やしゅ:素朴な感じの風合い)を生かした自然な姿に仕立てるのが基本です。枝が広がり先細りになる優美な姿は和の趣を引き立てます。

 

ナツツバキ・シャラノキの自然樹形

 

 

 

夏椿(ナツツバキ・シャラノキ)は落葉高木です

夏椿(ナツツバキ/シャラノキ)は、落葉樹(らくようじゅ)です。冬に葉を落とします。

(落葉している冬のナツツバキ)

ナツツバキ・シャラノキの樹形一般的なツバキは常緑性で、年中葉がついているのですが、夏椿(ナツツバキ)は、ツバキ科の中でも珍しく落葉性(らくようせい)です。

 

 

 

夏椿(ナツツバキ)の剪定時期

夏椿(ナツツバキ/シャラノキ)の剪定は、12月から3月までの落葉期が適しています。幹や枝の成長は比較的ゆっくりで、頻繁に細かい剪定なども必要ありませんが、成長すると高さが10m以上にもなるため、庭木としての適度な剪定と管理が必要になります。不要枝や重なった間引き、軽く枝抜き(えだぬき)をして、自然な樹形を楽しみます。

 

夏ナツツバキの剪定ナツツバキの花芽は、その年に伸びた枝に付きます。

剪定時期を誤ると、花芽を切ってしまい花付きが悪くなります。

 

 

 

夏椿(ナツツバキ)の剪定方法

夏椿(ナツツバキ/シャラノキ)が大木になると、特に頂上に近い枝が伸び、枯れた小枝も多くなりがちです。不自然に突起した枝は、枝のつけ根(分かれ目)から切ります。重なった枝や逆方向に伸びた枝も切り取って樹全体のバランスを整えます。

 

(長年放置していると不要枝が沢山発生します)
ナツツバキの剪定方法

ナツツバキは成長につれて枝の位置が高くなります。下枝の剪定は最小限にとどめ、できるだけ切らずに残します。

また、春夏は葉がよく茂ります。内部が混み合わない程度に内側の枝を取り除きます。枝の途中から上向きに生えてくる徒長枝(とちょうし)も落葉時期に切り取ります。

 

 

 

ナツツバキの萌芽力

夏椿(ナツツバキ/シャラノキ)は萌芽力(ほうがりょく)が弱く、新しい枝が生まれにくい樹木です。太い枝を一度に沢山切りすぎると樹勢が弱ってしまう特性があります。大掛かりな強剪定を避けます。

 

夏椿(ナツツバキ)・シャラノキの樹形切り口の保護

萌芽力(ほうがりょく)が弱い樹木は、芽出し前に剪定を行うと新芽の生育に影響します。

太い枝を切る場合は、落葉している休眠期に行い、切り口は必ず癒合剤を塗り腐敗を防ぎます。

 

 

 

 

 

 

 

 

ナツツバキの樹形

夏椿(ナツツバキ/シャラノキ)の魅力は、自然樹形の美しさです。樹形は、単幹樹形(一本立ち)、株立ち樹形、どちらか一方に片寄った傾向ではなく、どちらの樹形も庭木に取り入れられています。

 

(株立ち樹形のナツツバキ)

夏椿(ナツツバキ)・シャラノキの株立ち樹形

 

複数の幹が根元から立ち上がっている「株立ち樹形」のナツツバキは、幹が細く柔らかな風合いがあります。

 

根元から一本の幹が立ち上がっている「一本立ち(単幹樹形)」のナツツバキは、幹が太く力強い風格になります。

 

(単幹樹形のナツツバキ)

夏椿(ナツツバキ)の単幹樹形の株元

 

ナツツバキはどちらにも仕立てることができます。とくに和庭の庭に合う落葉樹です。周辺にある石灯籠や飛び石とも調和します。

 

株立ち樹形

単幹樹形

株立ち状に仕立てたナツツバキ 1本立ち(単幹樹形)のナツツバキ
株立ち状に仕立てたナツツバキ 1本立ち(単幹樹形)仕立てのナツツバキ

「株立ち」は、主幹がなく、株元から多数の細い幹を伸ばしたブッシュ状です。庭木として人気の仕立て方です。

ある程度太く育った幹を根元からバッサリ切ることにより、新たに芽吹き、数本の幹に成長させている方法です。

「一本立ち」は、単幹樹形とも呼ばれ、太い幹の上部が枝分かれしていきます。自然のままの樹形です。

一本立ちの樹形を株立ち風に「武者立ち」や「武者仕立て」に仕立て直すこともできます。ある程度太く育った主幹を、低い位置で切断して、切り口から数本の幹を出して仕立てます。

 

 

 

(ナツツバキの庭木)

ナツツバキの庭木(山崎造園・兵庫県宍粟市)

 

 

 

夏椿(ナツツバキ)の春夏秋冬

夏椿(ナツツバキ)は、一年を通して観賞される花木です。春は新緑のみずみずしい若葉が風にそよぎ、初夏の6月~7月は一日花を観賞でき、秋は葉が紅葉して鮮やかな色合いを見せてくれます。

また、冬季は葉が落ち、幹の風合いと枝振りが露わになり、樹皮が剥がれた斑模様(まだらもよう)は、年々風格が増していきます。

 

(ナツツバキの幹)

ナツツバキの幹

 

(ナツツバキがあるお庭)

ナツツバキの植栽・剪定・手入れ(山崎造園・兵庫県宍粟市)

 

(ナツツバキのつぼみ)

ナツツバキの若い果実

 

(紅色の若い枝と葉芽)

ナツツバキの紅色の若い枝と葉芽

 

ナツツバキの果実は5角形の卵形で、先端が尖った形をしています。長く伸びているのは花柱です。

ナツツバキの若い果実

 

ナツツバキの果殻は、翌年の開花時期にも枝に残っている姿が見られます。

ナツツバキの若い果実

 

 

 

 

夏椿(ナツツバキ)と姫沙羅(ヒメシャラ)の違い・見分け方
似ている樹木
夏椿(ナツツバキ)と姫沙羅(ヒメシャラ)

ナツツバキ(シャラ)と姫沙羅(ヒメシャラ)は、似ています。姫沙羅(ヒメシャラ)は、ナツツバキ(シャラ)と比べて、花も葉も小さく、姫(ヒメ)というだけあり、枝も細く繊細な印象があります。

 

夏椿(ナツツバキ)と姫沙羅(ヒメシャラ)の違い・見分け方

 

 

姫沙羅(ヒメシャラ)は、夏椿(ナツツバキ/シャラ)の小型種です。
特徴・違い・見分け方

姫沙羅(ヒメシャラ)の花も、夏椿(ナツツバキ/シャラ)のように、花の縁(ふち)がギザギザのフリル状になっています。

花が咲く時期は、どちらも梅雨時期に開花します。花の散り方は、どちらも一日花です。一番の違いは、花の大きさ、樹形、幹の風合いです。

 

ナツツバキヒメシャラの違い

花の大きさ

ヒメシャラの花は、2~3cm程度の小ぶりです。ナツツバキ(シャラ)の花は、大きめで5~7cmあります。

   
ナツツバキとヒメシャラの見分け方

幹の色、樹皮の斑模様(まだらもよう)

ヒメシャラの幹の色は、光沢のある赤みが強い赤褐色です。樹皮は、こすれたような斑模様(まだらもよう)です。

ナツツバキ(シャラ)の幹の色は、明るめの赤褐色です。樹皮は、パリッと剥がれ、大胆な斑模様(まだらもよう)になります。

   
ナツツバキとヒメシャラの違い

花の散り方

ヒメシャラもナツツバキも 「一日花」です。花の姿のまま落下します。

   
ナツツバキとヒメシャラの葉の見分け方

葉の違い

ヒメシャラの葉は、葉の先が尖った楕円形で、葉の幅が細めで縁(ふち)に浅いギザギザがあり、葉脈が細めです。

ナツツバキの葉は、ふくらみのある楕円形で、葉の縁(ふち)がギザギザで、葉脈がはっきりとしています。

   
ナツツバキとヒメシャラの樹形

樹形

ヒメシャラの樹形は、直立した幹と斜上する細い枝が特長です。成長するとやや枝垂れます。

ナツツバキの樹形は、太い幹から枝が斜上して伸び、先端が細くなる自然な樹形です。

 

(姫沙羅(ヒメシャラ)の花)

ナツツバキ・シャラノキの品種

 

 

(夏椿(ナツツバキ/シャラノキ)の花)

ナツツバキ・シャラノキの品種

 

 

 

夏椿(ナツツバキ/シャラノキ)の鑑賞

ナツツバキが1本お庭にあるだけで、花が咲く梅雨時期が楽しみになります。

ナツツバキ・シャラノキの花

花が開く様子

一日花の花が開く前を見れるのは、朝です。夜明けから起き、花が開き出すその様子をじっくり眺める楽しみがあります。

 

 

ナツツバキの若い枝

紅色でジグザグしている若い枝

ナツツバキの若い枝は紅色を帯びてジグザグに伸びています。主に春から初夏にかけて新芽が出てきた時に見ることができます。

 

 

 

 

 

夏椿(ナツツバキ)の育て方

ナツツバキは水はけが良く、適度な湿気がある肥沃な土壌を好み、明るい半日陰になる場所が適しています。

(株立ちのナツツバキ)

株立ちのナツツバキ

 

ナツツバキ・シャラノキの植え付け

植え付け

ナツツバキの苗を植え付ける時期は、11月下旬から3月の落葉期です。寒冷地では、厳冬期を除き11月~12月が植え付け適期です。
植栽したばかりの樹木は、幹がぐらつかないように支柱を立てます。支柱は、根が張って自立できるようになるまで2~3年の間は添えておきます。

 

 

ナツツバキ・シャラノキの肥料やり・寒肥肥料やり

夏椿(ナツツバキ)は、基本的に肥料はあまり必要としない樹木です。生育が弱い場合は、冬に寒肥として有機肥料を株元に施します。

また、花後にお礼肥として油かすなどを少量施して成長を助けます。

 

 

 

 

夏椿(ナツツバキ/シャラノキ)を育てる環境

夏椿(ナツツバキ)は、乾燥に弱い性質があります。強い日差しが長時間あたる場所では、葉焼けを起こすこともあります。

 

(写真:葉が枯れていくナツツバキ)

ナツツバキの葉焼け・水不足葉焼け・水不足

夏椿(ナツツバキ)が水不足による乾燥をおこしてしまうと、葉が変色して、葉先から枯れが発生します。

 

(明るい日差しが入る場所選び)

ナツツバキの葉焼け・水不足ナツツバキは、適度な湿り気を含んだ土壌を好むため、育てる場所は、強い直射日光や西日を避けた半日陰が理想的です。

 

ナツツバキの葉焼け・水不足水不足の予防策としては、庭園では小川を造ったり、手水鉢を設置したり、池の近くに植栽するなどで乾燥を防げます。

 

 

 

 

夏椿(ナツツバキ/シャラノキ)の手入れ

ナツツバキは、比較的病気や害虫に強い植物ですが、葉に黒い斑点が現れる黒星病やカイガラムシなどの害虫被害に遭うことがあります。

 

(写真:葉が食べられているナツツバキ)

ナツツバキの葉焼け・水不足アブラムシやハダニの発生により、植物に排泄物が付着してしまいます。排泄物はすす病の原因にもなります。

予防策としては、定期的に剪定を行い風通しを良くすることで、病害虫の発生を抑えることができます。

 

 

 

 

(ナツツバキの枝先)

ナツツバキ・ヒメシャラの植栽・剪定・手入れ(山崎造園・兵庫県宍粟市)

 

 

 

 

ナツツバキのシンボルツリー

お庭の改修工事・夏椿(ナツツバキ)は移植せずにそのまま生かしました。

ナツツバキ・シャラノキがあるお庭(山崎造園・宍粟市)

ナツツバキは移植に弱いです。
夏椿(ナツツバキ)は根張りが弱く、移植を嫌う性質です。成木になってからの移植は大変難しく、根を切った後、新たな環境に定着する確率は低く、できることなら移植は裂けておきたい樹木です。

 

お庭のリフォーム・改修工事では、庭木1つひとつの性質も含めてよく検討した上て設計します。

 

 

 

ナツツバキ・シャラノキの植栽

 

ナツツバキがあるお庭
【施工事例】和の風情が漂うお庭の改修工事です
もともとあったナツツバキをそのまま生かしました!

 

 

 

(ナツツバキがあるお庭)

ナツツバキがあるお庭(山崎造園・兵庫県宍粟市)

 

 

山崎造園山崎造園では、造園設計・施工、エクステリア・外構工事・造園土木・緑化工事の専門業者です。戸建て住宅の庭、料亭や茶室の庭、玄関の階段工事、生垣の植栽・管理、庭木(植木)の.剪定から年間管理も行っております。

 

お庭のリフォームに伴う庭工事全般、庭の水まわり工事も一環して承ります。高所作業車・大型クレーンを用いた大木の剪定、等お気軽にご相談ください。周辺環境に配慮し丁寧に対応させていただきます。

 

お庭の夏椿(ナツツバキ)はお元気でしょうか。遠方から近畿方面のご実家(空き家)の庭手入れも承っております。小さなことからでも声掛けください。

 

主要地域 :造園工事も対応いたします!
兵庫県宍粟市内(一宮町、山崎町、千種町、波賀町)、姫路市、たつの市、揖保郡、佐用郡、神崎郡、朝来市、福崎町、高砂市、加古川市、太子町、相生市、赤穂市、加西市、小野市、加東市、三木市、西脇市、明石市、播磨町、稲美町、市川町、神戸市、他 近畿周辺

 

 

 

 

6-7月 宍粟市周辺の見どころ


宍粟市は兵庫県中西部に位置し、地域の人々により守り育てられている“豊かな自然”や、四季折々の花が咲き誇る“花の名所”が各地にあります。
宍粟市周辺のおすすめ観賞スポットにも是非訪れてください。

 

ナツツバキ・シャラノキの観光

関西花の寺二十五霊場8番
「播州沙羅の寺」
妙見山 沙羅の寺 應聖寺(おうしょうじ)

應聖寺は「関西花の寺二十五霊場8番」に選ばれている花の寺です。

「播州沙羅の寺」とも呼ばれる「應聖寺(おうしょうじ)」には沙羅の木が、大小約200本、境内のあちらこちらに成育しています。 6月上旬以降、沙羅が白い花を咲かせます。

  ・ 場所 :兵庫県神崎郡福崎町高岡1912
   (中国自動車道福崎IC北西へ約10分)
  ・ 詳しくは→沙羅の寺 應聖寺(おうしょうじ)のホームページ

 

 

 

 

「沙羅の寺」應聖寺(おうしょうじ)のナツツバキが咲きだしました。

應聖寺(おうしょうじ)のナツツバキ

2022.06.13

ナツツバキの開花時期です。福崎町の「沙羅の寺」應聖寺(おうしょうじ)に立ち寄ってみました!!

 

應聖寺(おうしょうじ)には、樹齢300年以上の大木があったことで有名なお寺です。平成8年に樹命を終え、現在は、その子供、孫にあたる大小約200本もの沙羅の木が境内に成育されています。

 

6月上旬、チラホラ咲いていました。多くはまだ蕾(つぼみ)でした。

”ホーホケキョ”♪大きな声でさえずるウグイスさん達に誘われるように奥へ進むと、そこには傾斜面に広がるナツツバキ(沙羅の木/シャラノキ)の林がありました。株立ち、一本立ち、いろんな樹形を見ることができます。

階段下には「ヒメシャラ」の花が咲いていました。

 

山崎造園のブログ詳しくは山崎造園のブログ「「沙羅の寺」應聖寺(おうしょうじ)のナツツバキ」の記事でも紹介しています。

 

 

(應聖寺(おうしょうじ)の庭:ナツツバキの花)

ナツツバキ・シャラノキの花と蕾

 

(應聖寺(おうしょうじ)の庭:ヒメシャラの花) 

姫シャラの樹形

 

 

 

 

 

 

矢印 4月・赤い新芽・常緑樹

ヒメシャリンバイ(姫車輪梅)

 

矢印 1月・赤い実の果樹木・落葉樹

冬に紅葉する低木・オタフクナンテン

 

矢印 6月・赤い実の果樹木・落葉樹

ジューンベリー(アメリカ采振木)

 

矢印 11月・落葉低木

黄色く黄葉するクロモジ

 

矢印 9月・庭園樹 槙の庭木・生垣

マキの木(イヌマキ/ラカンマキ)

 

矢印 6月・白い花が咲く和風の庭

夏椿(ナツツバキ/シャラノキ)
ヒメシャラの違い

矢印 9月・葉は花を見ず、花は葉を見ず

彼岸花(曼珠沙華・ヒガンバナ)

矢印 12月・冬の花壇

ハボタン(葉牡丹)

矢印 8月・秋の花壇

韮(ニラ)の花・ハナニラ

矢印 9月・庭の手入れ

芝生・庭に生える キノコ(毒キノコ)

矢印 7月・夏の花壇

ミニひまわりの花壇・栽培

矢印 8月・甘くやさしい香りの樹木

三大香木の金木犀(キンモクセイ)

矢印 6月・梅雨~初夏の花

ヤマボウシ(山法師)

矢印 5月・庭の手入れ・雑草対策

どくだみが大量に繁殖?!

矢印 5月・春の花壇

ムスカリ(ムスカリー)

矢印 4月・散房花序に咲く花・多年草と一年草イベリスの違い

宿根イベリス
(トキワマガリバナ/キャンディタフト)

矢印 4月・剪定・枝の処理

サクラ(桜)の木

矢印 1月・早春を告げる花木

梅の木(花ウメ・実ウメ)

矢印 3月・冬から春の花壇

パンジー、ビオラ

矢印 12月・サザンカとツバキの違い

サザンカ(山茶花)の花

矢印 2月・ロウバイの植樹・花の見分け方

香りの花木・ロウバイ(蝋梅)

矢印 10月・紫色の実が付く植物

ムラサキシキブ(紫式部)
コムラサキ(小紫)

矢印 1月・長寿・幸福を祝う花

福寿草(ふくじゅそう)

矢印 8月・サルスベリの花を再び咲かせる『2度切り』

サルスベリ(百日紅)の剪定

矢印 12月・冬の花壇・ミニシクラメン

ガーデンシクラメン

矢印 7月・樹皮がすべすべの樹木

サルスベリ(百日紅)の花

矢印 11月・生垣・庭木の植栽

ヒイラギ(柊)

矢印 5月・花と実を楽しむ

姫りんご(姫林檎)の木

矢印 10月・紅葉を楽しむ

イチョウの木(銀杏の実)

矢印 2月・和が映える庭木

ツバキ(椿)

矢印 9月・秋の花壇

アメジストセージ(サルビア)

矢印 1月・香りを楽しむ

ハーブの植栽 ローズマリー

矢印 8月・夏の花壇

マリーゴールド

矢印 12月・赤い実の縁起木

赤い実の千両,万両,百両,十両,一両

矢印 7月・果樹を育てる

ブルーベリー(Blueberry)

矢印 11月・生垣の紅葉

ドウダンツツジ(灯台躑躅)

矢印 6月・雨の中を彩る花

紫陽花(あじさい)

矢印 9月・秋の風物詩

巨大なススキ?パンパスグラス

矢印 5月・梅雨に咲く花

菖蒲(アヤメ)

矢印 8月・秋の七草

桔梗(キキョウ)

矢印 4月・藤棚(パーゴラ)の設置・補修

フジの花・剪定・花後

矢印 7月・タカサゴユリ・シンテッポウユリの見分け方

テッポウユリ(鉄砲百合)

矢印 3月・春の風物詩

菜の花(アブラナ)

矢印 6月・色が変わる花

ランタナ(七変化)

矢印 2月・下向きに咲く花

スノードロップとスノーフレーク

矢印 5月・和風も洋風にも映える花

カサバルピナス(傘葉ルピナス)

矢印 1月・門松のご注文・配達・引き取り

迎春(門松・お正月飾り)

矢印 4月・雑草対策にもなる植物

シバザクラ(芝桜)

矢印 12月・冬の庭に咲く白い花

プリムラ・シネンシス(雪桜)

矢印 2月・春を告げる花

希少植物・セツブンソウ(節分草)

矢印 11月・紅葉を楽しむ

モミジ(紅葉・もみじ)

矢印 1月・氷柱ができる植物

氷の花・シモバシラ(霜柱)

矢印 10月・秋の風物詩

ススキ(芒・薄)・オギ(荻)

矢印 12月・官兵衛飛躍の地・宍粟市

メグスリノキ(目薬の木)

矢印 9月・秋の花壇

地植えのコスモス・手入れ

矢印 11月・銀青色を帯びた葉色・クリスマスツリーの木

銀青色の針葉樹・プンゲンストウヒ
(コロラドトウヒ )・グロボーサ

矢印 8月・ヒマワリの役目・緑肥植物

ひまわり畑はなぜ?

矢印 10月・花のある暮らし

秋色あじさい

矢印 7月・香りを楽しむ庭

ミントの栽培・お困り事